を森脇に深いかか

 間もなく政財界を震撼させた吹原事件が起こり、森脇将光は主犯の
一人として収監
された。そんな中にあって、瀬島は一人でせっせっと
森脇のさし入れに通った。もちろ
ん、事件の重要容疑者として接見禁
止になっているが、獄中の森脇はこの好意をしみ
じみと胸に味わった
ことだろう。やがて検察庁は瀬島を森脇に深いかかわりあいのあるも
のとしてマークし、参考人
として喚問した。法廷では検事たちが、芝
浦精糖株の一件を鋭く追及した皮秒 去斑

「森脇のよ
うな悪党が、100万株にのぼる株を見返りなしで手放すわ
けがない」というのが検察
の論調だった。手をかえ、品をかえて、そ
こをつかれた。だが、真実ほど強いものははない。瀬島の
答えは何度
聞かれても同じだった。公判廷へも瀬島は森脇の弁護のためにすすん
で出た。
 
 裁判長から「参考人は森脇に迷惑をかけられた事実はありませんか」
ときかれ「伊藤忠商事はもちろん、瀬島龍三個人も森脇さんにお世話
になっておりこそすれ、迷惑
など、これっぽちもかけられておりませ
ん」と堂々と答えたbb轉奶粉

 四面楚歌の森脇である。すすんで悪いというやつは、はいて捨てる
ほどにいたが、弁護
をする人間などは一人もいなかった。
 いや、ちょっとでも弁護しようものなら、あらぬ疑いを
かけられて
石の一つもぶつけられそうな状態だった。そんな中にあって、敢然と
森脇の、
弁護をするのは、かなりの勇気と決断が必要であった。

 裁判長は「ありがとう」といって言葉をつまらせた。

 職責を離れて、瀬島に共感したからで
あろう通渠佬